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(3)集約経営を実施し、現有耕地の単位面積収穫高を向上させる。中国の収穫高の低い耕作地は約6500万ヘクタールであり、耕地総面積の三分の二を占めている。食糧と経済作物の生産量をさらに向上させるには、収穫高の低い耕作地を改造し、細かい耕作と集約経営を行なわなければならない。

(4)沿海地域では、干潟資源を総合開発利用する。中国の大陸の海岸線は1.8万キロメートルであり、干潟が約200万ヘクタールに達している。中部地域(主として上海、江蘇、浙江の49の県または市を含む)は開発が割合に早く、開墾度も比較的に高く、食糧、綿花、アブラナ、砂糖原料、桑などを植えており、また塩田を開いたり、エビ、昆布、しおふきなどの淡水養殖を行なったりして、良好な経済効果を挙げて、他の地域での干潟開発に貴重な経験を提供している。

(5)土の保持をよくし、山区耕地を保護する。中国は山地が国土面積の66%を占めており、三分の一の耕地は山区に分布しているが、山区耕地が直面している最大の危険は水土流失である。中国の水土流失の修理方針は、各地の自然条件に基づき、小流域を単位として、合理的計画を行ない、総合的、集中的、連続的治木工事を行ない、また生物的措置と治水措置を平行させ、修理と生産を結び付け、現在の利益と長期の利益を結び付けるということである。

(6)北部の砂漠化土地を修理し、その周辺の耕地を保護することである。中国北部の砂漠化した土地は3280万ヘクタールであり、400万ヘクタールの耕地が砂漠化の危険に直面し、12の省の207の県と市に分布している。砂漠化程度と気候類型の違いによって、砂漠化土地の修理措置も違ってくる。自然条件の割合に良い半湿潤地域では、合理的な資源利用を通じて生態バランスを保持し、砂漠化した土地が生産能力を回復できるようにする。半干ばつ地域の草原では、天然植生を保護するほかに、森林保護ネットワークを中心に、丘の間または低地を利用して人工植生を行ない、牧場の飼育量を減少させる。干ばつ砂漠地帝では森林保護システムを建設し、節水灌漑技術を普及させ、砂防用植物を栽培し、生態バランスの回復を促進する。

 

 

 

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