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観光統計に関するWTO・国連勧告

 

■ 「観光統計に関するWO・国連勧告」が新たに採択されたことにより、これを実施に移すため国際、地域、国レベルでの関係機関の協力が必要となった。WTOでは各国の 参考のために、「勧告」実施に係わるマニュアルを作成した。各国が国レベルで実施に向け努力すべき項目として、WTO運営委員会が挙げたものは以下の通りである。

 

(ア)外国人来訪者調査に係わる考え方、定義、分類が国際基準に合致したものかどうかを確認すること。

 

(イ)WO・国連により新たに採択された定義と「勧告」の具体的実施方法について議論 するため、官民の関係機関による共同会議を開催すること。

 

(ウ)統計方法の統一と観光客の往来に関する統計の交換のため、近隣諸国と特別協定を締結すること。

 

(エ)新たに採択された定義を観光関連刊行物で紹介すること。

 

■ 観光産業の経済的重要性を測るため、国連の国家勘定システム(1993年採用)から基本的な考え方や統計を準用した補助勘定システムを導入することが望ましいとの勧告が、WTOオタワ会議で出された。この勧告は、各国に対し、観光データ分析の基礎資料の作成に際しこの補助システムを導入することを求めている。各国がこのシステムを導入する際は、入手可能な情報の量とこの種の情報に対する需要に応じて徐々に行うことになる。WTOによって作成された「観光に関する補助勘定システム」(TSA)(第3号原案/第1号修正案)について、1999年第1四半期にWTOが開催予定の「統計および観光の経済的重要性の測定に関する国際会議」において議論されることになっている。

 

(本報告書は1998年3月12日現在のデータに基づいて事務局が作成したものである。)

 

 

 

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