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14-1]

全員の前でしかると大きな恥をかかせることになるので、必要以上の罰になることが多い。何度も部下が失敗を繰り返す場合や一罰百戒をねらうときなどには必要かもしれないが、一般的には他人のいない場所でしかって本人の自覚を促すことで十分である。しかるのは本人に反省をさせ、次から適正な活動をするよう自覚させるためであり、多くの場合失敗した者は既に十分に反省していると考えられる。そのような場合には注意にとどめるなどの配慮が大切である。

 

15-4]

だれでもほめられると一層がんばるようになる。ささいなことまで過度にほめると逆に反発を招くこともあるが、基本的には積極的にほめることが望ましい。なお、他人を介してほめると、喜びが一段と増し、より効果的な場合が少なくない。

 

16-2]

部下の能力や意欲が成熟するにつれて、手とり足とり細かく教えることから、自分自身で考えさせて部下にまかせる方法へと変化させることが望ましい。

 

17-3]

厳正にチェックすることは、部下の自主性を失わせ、創意工夫の芽をつみとってしまいかねない。

 

18-3]

勤務時間終了後は、上司と部下は本質的には私的な関係に戻ることから、仕事としてのOJTとは言えないかもしれないが、現実には職務上の関係と私的な関係の境界は明確でなく、パーティーなどでは本音に近いレベルでの指導・育成が可能である。しかし、組織がそれを積極的に推進することは、仕事ではないことから問題がある。

 

19-3]

その時々に気づいたことを教育することも、OJTの重要部分を構成しており、すべてにわたって計画書を作成して行う必要があるとまでは言えない。

 

20-1]

技術革新が進み、変化の激しい時代にあっても、日常的・実践的に行うことのできるOJTの重要性は変わらない。OJTの方法については、厳しく管理することよりも、価値観の多様化が進んでいる現状を踏まえ、部下の動機づけにより重点を置く必要がある。

 

 

 

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