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分権型社会に対応した地方税制のあり方に関する調査研究報告書

 事業名 地方自治情報啓発研究
 団体名 自治総合センター 注目度注目度5


そのメカニズムを説明するために、フローとしての土地賃貸料とストックとしての地価の変化と固定資産税の関係を見てみよう。いまtzの固定資産税率が土地収益Qに賦課されるとしよう。土地の現在価値をZVとし、割引率をmとすれば、税引純地代が(Q-tzZV)であるからi期の地価に反映する割引現在価値は次のC式のように表される。

 

070-1.gif

 

このi期に代表される割引現在価値を全期間について総計すると

 

070-2.gif

 

となる。これは割引率mを一定とすれば、tzが低下するほど地価が上昇することを示している。

わが国は市場地価の急騰期に税負担緩和措置として課税評価額を低く抑える調整方法を採用した。これをこの式に組込むために、土地の市場価格に対する評価額の比率をμとすると次のように表される。

 

070-3.gif

 

上の式から明らかなように、μが政策変数として低く設定されるほど、市場価格から大幅に乖離したタックス・ベースとなり、その分だけ土地価格は騰貴する。

 

4-3 新旧地主の税負担上の不公平

第3は増税時点の土地所有者とその後の新所有者との間の税負担上の不公平問題である。固定資産税が増税された時点では、税負担は将来にわたる毎期の純地代の減少として地価にキャピタライズされるため、これを反映して地価は下落する。もしその後において土地の所有者が交代するなら、新所有者は下落後の地価で当該土地を購入しうるから、将来にわたる税負担を逃れることになる。新地主は購入後の増税のみを負担すれば足りることになる。

 

4-4 賃借者への租税転嫁

第4の問題は、固定資産の所有者に賦課されるはずの税が賃借者に転嫁され、その実質所得を減少させる影響をもつことである。固定資産税の「物品税効果」と呼ばれているこの状況は、平均を超える税率部分について生じるので、不均一税率の場合にはとくに注意を要する。

 

 

 

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更新日: 2008年9月6日

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