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大都市行政制度に関する調査研究報告書

 事業名 地方自治情報啓発研究
 団体名 自治総合センター 注目度注目度5


3 余裕教室のコミュニティ施設への転用に向けて〜活用方針の決定

 

「川崎市学校施設利用検討委員会」等は、二年間にわたり調査・検討を行い、余裕教室を地域における貴重な公共施設と結論づけた。そして、教育環境の整備推進を条件としながらも、学校教育上の利用目的にとらわれず、余裕教室を幅広い生涯学習の場、市民活動の拠点、防災機能を果たすものとした。

余裕教室の生涯学習、市民活動の拠点としての活用方針としては、1]子どもから高齢者までの幅広い市民の学習や交流の拠点、2]地域住民が必要に応じ利用できる身近な場、3]地域社会への情報・文化センター的な役割も兼ねた地域コミュニティの場とした。この結果として、余裕教室を三教室程度改修し、地域と学校が広く活用できる「コミュニティルーム的施設」として整備することが効果的であるとした。

そして、学校をめぐるさまざまな意見調整のために、次の四つを余裕教室の転用のための条件とした。すなわち、1]余裕教室があり、なおかつ特別教室やランチルーム、プレイルーム等の児童・生徒のための学習・交流施設等が既に整備されていること。2]開放部分を学校教育に使用する部分と区分することが容易であること。3]地域の公共施設の配置状況が適切であり、行政需要や地域ニーズを踏まえたものであること。4]施設の維持・管理など地域に協力体制があること、である。これらに基づき、いま、市民活動団体や町内会などと施設整備に向けた検討が続けられている。(注5)

 

4 新たなコミュニティ施策の展開に向けて〜施設間ネットワーク

 

余裕教室の活用方針の決定は新たなコミュニティ施策展開の第一歩である。特に、本市のように行政目的別に市民利用施設の整備を行ってきた自治体にとっては、余裕教室の転用によって新たに生み出されたコミュニティ施設と他の市民利用施設との関連性が問われることとなる。

すなわち、川崎市では、中学校区ごとに高齢者の余暇活動のための「老人いこいの家」、児童館としての「こども文化センター」、また、各区ごとに一ヶ所の社会教育施設「市民館」、また、一定地域ごとの「市民館分館」を設置してきた。いま、これらの既存施設と新たに生み出されるコミュニティとの関係性が問われている。

 

 

 

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