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25. 芝田重三郎家住宅 明倫町4-21

主屋規模(間) 6.5×4.5 切妻造・瓦葺 大正7〜8年頃

軒形式 腕木 庇形式 鉄板葺

 

屋号を重(やまじゅう)という。二番町通りの上町にあり、10年前までは織物業を営んでいた。主屋の二階は今も当時のままである。現住宅は大正7〜8年につくられたもので、外回りや内部も増改築が少なく、建設当初の様子をよく残している好例である。表側の出格子も当初のものとみられ、軒の腕木を支える曲線の鉄製の頬杖も市内では珍しい。下屋庇は垂木形式の薄板・鉄板葺で、腕木先端には幕引き板がついていた痕跡が残る。また、小屋組は登梁を用いているが、後方の登梁に小屋束をたてて屋根棟を一段高くしているために、そとから見える屋根棟は、内部の登梁の交点よりやや後にずれている。こうした工法をとる例は2次調査の町家ではほかにみられなかった。

 

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