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15. 宇野英雄家住宅 (一乃谷酒造) 本町3-4

主屋規模(間) 7.5×5.5 切妻造・瓦葺

軒形式 登梁 庇形式 板葺

 

当家は石灯籠小路を南に1軒上がった一番町通り沿いにある。「一乃谷」の造酒屋である。間口は約0間で、奥は二番町通りまで続く大きな敷地の中に、主屋とともに事務所や数棟の酒蔵、土蔵がある。現住宅は、明治32年の火災から8年後の明治40年につくられたと伝わる。大野市内の大型町家の一例で、外壁の白漆喰壁や下見板、一階の格子、厚さ15センチもある板葺で、幕掛け板がつく下屋庇など、表構えも市内町家の特徴をよく残している。内部は右手に2間幅のミセ・通り土間があり、左手には表側に8畳と4畳、その奥に7畳半・12畳の座敷が続いている。大野の老舗にふさわしく、座敷の意匠もよく整っている。二階にも居室や座敷があるが、これらは後の改造と考えられる。改造の時期は明らかでないが、事務所へ続く南妻面に屋根を嵩上げした痕跡がみられる。

 

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