*表中の数値は図2.16〜図2.17におけるパワースペクトル値の高い順に上位二つのピークの周期を示す。「-」はデータが連続して存在しない海域。
表中の数値はパワースペクトル値の高い順に上位二つのピークの周期を選択して掲載している。データの期間が100年に満たないので20年以上のピークについては除外した。なお、「-」はデータが連続して存在しない海域である。
太平洋東部ではいわゆるENSO(エルニーニョ/南方振動)に相当する3〜6年周期の変動が卓越しているが、その他の海域では10年前後の長い周期の変動が卓越していることが分かる。近年、ENSO現象の次に長いスケールを持つ現象として、約10年/数10年スケールの変動が注目をあつめており(花輪、1997)、多くの研究者により調査が進められている。ここで示した太平洋東部以外の海域での周波数スペクトル解析の結果は、約10年スケールの変動を表しているのではないかと考えられる。