日本財団 図書館


1.3 品質管理後のデータ

デジタル化したデータは品質管理をしないと使用できない。気象庁による品質管理(平成8年度報告書 p.11;2.3 データの品質管理)を受けたデータは、「KoMMeDS-NFデータセット」として国内外のデータセンター、気象海洋研究機関、大学および一般の利用者に公開される。本年度事業において使用可能になったデータは合計1,045,682通のデータである。その内訳は平成7、8年度事業でデジタル化した1,031,438通のデータの内、品質管理を行った後の有効なデータ989,132通と、平成7年度に気象庁が独自にデジタル化を行った56,550通のデータである。これらを品質管理(Quality Control、以降QCと略称する)済みデータとして取り扱う。

QC済みデータの通報数の年別データ数を図1.4に示し、年別要素毎データ数一覧を表1.2に示す。これらから分かるように、本データセットは第一次世界大戦(1914年〜1918年)の影響によって世界的に海洋観測データが少ない時代をカバーする貴重な観測資料である。

図1.5はQC済みデータの船舶位置をプロットしたものであり、図1.6は緯度経度10度毎のデータ数の分布図である。これらの図を見ると、日本近海及び北太平洋航路、ハワイ航路に沿った海域のデータが多数を占めていることが分かる。

 

参考文献

日本気象協会(1996):波浪特性等の長期変動解明のための北太平洋の気候データセットの整備(平成7年度事業)報告書、28pp.

日本気象協会(1997):波浪特性等の長期変動解明のための北太平洋の気候データセットの整備(平成8年度事業)報告書、283pp.

日本気象協会(1998):全球の船舶観測データセットの整備とそれを用いた海洋気候の長期変動の解明(平成9年度事業)報告書、220pp.

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION