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第4章 まとめ

 

社団法人日本海難防止協会、大阪商船三井船舶株式会社、エム・オー・シップマネージメント株式会社の協力に加えて「ありげーたーりばてい」乗組員の協力により、従来は海洋観測船でしか実施できなかった温室効果ガス等の洋上観測について一般商船においても高精度のデータを取得することが可能なシステムの構築を実現することが出来た。

これらは気象庁をはじめとした企画立案および標準ガスの検定等測定精度維持のためのトレーサビリティの確立、観測装置製造メーカーの一般商船対応への仕様開発、海洋観測調査会社の現場観測のノウハウ等の事業推進のための相互協力により可能となった。

本調査の航路のように太平洋を東西に観測する調査は少なく貴重な高精度データを取得することが可能となった。

本年度は事業推進を実施できる体制が確立され、次年度以降は「ありげーたーりばてい」の観測システムの増強も計画しており、より充実したデータが取得できるものと期待される。

さらに今後は季節変動や経年変化を明らかにするために季節ごとの調査、中期的な経年調査を実施する予定としており、目的とする地球環境問題に関する科学的知見の進展に資するための事業の展開が期待される。

本事業の成果の可能性が展望できる初年度となった。

 

 

 

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