日本財団 図書館


2.2 P&BR実施可能性検討及び効果の推定

 

2.2.1 P&BR実施可能性検討

 

(1) P&BR実施候補路線の抽出

P&BR実証実験の実施候補路線の抽出にあたっては、「P&BRシステム導入の必要性」と「P&BRシステム導入の可能性」の2つの観点から捉える必要がある。

 

1) 都市交通問題等からみたP&BRシステム導入の必要性

P&BRシステム導入の必要性は、都市構造や主に通勤交通を対象とした都市交通問題の内容と程度、発生箇所等より検討する。(前節参照)

 

1] 都市構造と幹線道路ネットワーク

新潟都市圏は臨海部に位置する新潟市を母都市とし、東西および南部に配置される周辺市町村をもって構成されている。幹線道路ネットワークは、中心部では格子状に形成されているが、マクロ的には「放射半環状」をなしており、東西及び南部市町村より通勤交通が集中する形態となっている。

一方、母都市新潟市自体もマクロ的にみると、駅前地区および古町地区が都心部を形成し、東西地区及び南部地区が周辺市街地を形成している。

これらより、マクロ的に「P&BRシステム導入の必要性」をみると、東・西及び南方面が挙げられる。

2] 都市交通問題

新潟市及び周辺市町村の幹線道路の交通量及び混雑度は、図2-1-11に示す通りであるが、新潟市と東部市町村を連絡する国道7号、南部市町村とを結ぶ国道49号等が高い値を示している。特に、通勤交通のボトルネックとなっている「阿賀野川断面」はいずれの路線も混雑度が1.0以上となっており、この点からは「P&BRシステム導入の必要性」をみると、東及び南方面が挙げられる。

また、旅行速度の変化(図2-1-13参照)からは、特に新潟市東部地区でのサービスレベルの低下が著しく、この点からは「P&BRシステム導入の必要性」をみると、東方面が挙げられる。

一方、新潟県第3次渋滞対策プログラムの実測データによると、国道7号の濁川IC周辺や国道49号の紫竹山IC周辺が特に渋滞状況が甚だしく、この点からは「P&BRシステム導入の必要性」をみると、東及び南方面が挙げられる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION