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3. 北九州市における課題の整理とガイドラインの検討

 

(1) モーダルシフトに係る問題点の整理

 

1] 内航海運利用促進の問題点

* 施設面

北九州市においては、九州の外貿コンテナの中枢拠点としての発展が期待される響灘地区と内航航路網の中心となっている新門司地区が離れているなど、港内において埠頭が分散しており、また内航フェリー埠頭など港湾への道路交通アクセスも必ずしも良好とは言い難いことから、市内の道路網整備が求められている。

* 利便性

内航海運のダイヤは必ずしも理想的とは言い難いとされており、利用しやすい発着時間での航路設定など、ダイヤの改善が必要とされている。

* コスト

北部九州地域においては、トラックの実勢運賃が低下していることから、内航海運のコスト優位性は明確でないとされている。

また、国際コンテナ港湾としての北九州港利用の促進のためにも、釜山港からのフィーダー輸送と比較したフェリーのコスト競争力向上が重要とされている。

2] 鉄道貨物輸送利用促進の問題点

* 施設面

鉄道輸送の利便性向上に向けて、門司駅を九州のコンテナ輸送のターミナルとすることが構想されている。また中枢国際港湾の国内輸送の利便性、コスト競争力を向上するため、海上コンテナ貨物の鉄道輸送に対応した基盤の強化が求められている。

* 利便性

市内の鉄道貨物駅は、九州において鉄道コンテナ利用の拠点として活発に利用されているが、一層の利用拡大に向けて、リードタイム短縮や、貨物需要の高い東京への発着時間の改善、牽引力の強化など、利便性の向上が必要とされている。

* コスト

内航海運同様、トラックの実勢運賃の低下に対応して、鉄道のコスト優位性は明確でなくなっているとされており、利便性や信頼性などを高めることが必要となっている。

 

 

 

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