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2. 北九州市におけるガイドラインの案の策定

 

ここでは、北九州市におけるモーダルシフト促進のためのガイドライン(案)を仮説として設定する。

 

(1) 物流基盤の特性からみた基本的方向性

■ 多様なモードが結節する特徴を生かしたモーダルシフトの可能性

北九州市には、中枢国際港湾の一翼を担う太刀浦、田野浦、小倉の国際コンテナターミナル、新門司港の内航フェリー網、コンテナの取扱を主体とした浜小倉駅をはじめ、黒崎、外浜、門司、東小倉の鉄道貨物取扱駅が整備されている。

さらには響灘地区に整備される大水深バースを備えた国際海上コンテナターミナルや新北九州空港の整備が予定されており、すべてのモードが結節する物流の要衝としての発展が期待される。

■ 九州地域における内航海運、鉄道貨物輸送の拠点としてのモーダルシフト推進の可能性

北九州市は地理的条件から九州地方と他地域を結ぶ鉄道網が結節する位置にあることから、市内の鉄道貨物駅の機能の再編・整備により、九州と他地方を結ぶ鉄道貨物輸送のターミナルとしての発展可能性が期待される。

また、新門司地区における充実したフェリー航路網を中心として、九州と全国を結ぶ内航海運の拠点となっており、今後さらなる利便性の向上等を図ることにより、九州から全国への輸送における海運へのモーダルシフトの進展が期待される。

■中枢国際港湾としての多大な国内幹線輸送需要に対応したモーダルシフトの必要性

既に述べた通り北九州港においては、響灘地区における大水深バースを備えた国際海上コンテナターミナルの整備が進められており、広範な地域を背後圏とした中枢国際港湾としての発展が想定される。このため、北九州港と、外貿貨物の生産消費地との間の国内幹線輸送が一層増大するとが想定されることから、この需要に対応したモーダルシフトの可能性と必要性が高い。

 

 

 

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