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はじめに

本調査報告書は、日本財団の平成10年度補助事業として実施した「モーダルシフトモデル事業(個別輸送)調査」についての検討結果をとりまとめたものである。

モーダルシフト施策は、昭和50年代の初頭から推進されてきた経緯があるが、当時の施策の要諦は、主として労働力不足の解消にあった。しかるに、昨今の地球環境問題に対する全世界的な関心の高まりの潮流の中で、「地球環境に優しい」と言うキーワードは、企業のイメージ戦略の重要な要素となって来ている。

かかる情勢変化の下で、従来の基準からすればトラック輸送が適するとされてきたケースの中に於いても、環境対策と言う視点を加えた場合、鉄道輸送や船舶輸送へのシフトが可能な、いわゆる境界領域の輸送も存在すると考えられる。

この境界領域の輸送に光を当て、新たな観点に立ってモーダルシフトの推進と、定着を図るのが本調査の目的である。

調査に当たっては、学識経験者、産業界、関係省庁の方々からなる「モーダルシフトモデル事業(個別輸送)調査委員会」を設け、指導・助言を得ながら推進した。

根本委員長はじめ、委員の皆様方ならびに調査にご協力いただいた多くの皆様方に深甚なる感謝を申し上げる次第である。

本報告書が、物流関係事業者ならびに関係各位の地球環境問題対策への取り組みの進展の一助となれば幸いである。

 

平成11年3月

交通エコロジー・モビリティ財団

会長 大庭 浩

 

 

 

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