(注) 鉄道駅における視覚障害者に配慮した誘導方策等の検討に関する調査報告書」(平成10年3月、財団法人鉄道総合技術研究所)では、100mmのドアの重なりは乗降速度に影響しないと報告されている。
なお、ホームホームドアを設置した条件での停止精度の測定と、停止位置ずれに対する乗降速度の低下についても確認する必要がある。
現実にホームドアを導入する場合は、停止精度を高めるための、より操作性のよい停止位置目標の設定なども必要となると考えられる。また一般論になると、導入しやすい定点停止装置や、停止性能のよい車両などへの改善も課題ではある。
個別の路線・駅を考えた時には、同一形式の車両ばかりが運用されているわけではなく、それによって、必要開口寸法が大きくなる可能性がある。更にホームドアを設置した後に、車両扉の開口寸法を変更(例えば扉幅1300mmを1500mmに拡幅した形式を導入する等)する事も考えられるので、具体的な適用時には注意が必要である。
さらに、現状のホームドアは、図3.2-2に示すようにドア構成を1戸袋1枚扉×2組を1セットとし、ホームドア開口寸法2000mmを実現できる。これで同一形式車両が走行する線区の自動運転時には対応できるが、手動運転を考慮すると2000mm強の開口が必要となり、ドア構成として1戸袋複数扉方式などの検討が必要となる。
