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しかし、率直に言いますと大きな金というのは、今のご時世なのでなかなか出てきませんが、単に普及のためにお金を使うだけではなく、ステージ、ステージに応じた使い方をすべきだと思っています。繰り返しますが、約束はできませんが検討はちゃんとして考えていきたいと思っています。

 

●鎌田

普及のための補助を前提としたシステムですと、永遠に車が作られたら補助をしないといけないので、財源の問題もございます。逆に開発の時にどんとお金を出して、安い良いものを作って頂くというのも1つの考え方なのかなというふうに思いました。

それでは時間も来ておりますが、もう1件位質問があれば受けたいと思います。

 

●質問者(福祉関係者)

今の財源のお話なのですが。これはイギリスの研究事例なのですけど、2000年から介護保険が始まりますけれど、在宅にいる高齢者・障害者に対して専門家が出向いて行ってサービスするというのがありますけれど、むしろ交通システムでそういった方が在宅から医療機関とかまちに出れる、そっちの方に資本投下した方が、より社会的にはコストというのは低く抑えることができるのではないか、というような研究をやっております。運輸だけで予算を負うのではなく、もっと社会全体からトータルのことからどうやって投資していけば良いのか、ということを考えて欲しいと思いますが、いかがでしょうか。

 

●岩崎

仰るようなことについては、できる可能性も出てきたかと思いますが。昔は運輸省と建設省が同じ建物で仲が悪くて大変でしたが、最近は仲良くしようというお話も出てきましたので、厚生省とも仲良く勉強する機会を作っていくのも1つの考えかなと思います。ありがとうございました。良いサジェストを頂きました。

 

●鎌田

ありがとうございました。今ご指摘の点は最初の基調講演の太田先生のOHPの中にも1行だけ書いてあって、特にご説明はされませんでしたが、そういう取り組みがイギリスなどで始まっているということでございます。国のレベルで考えたら良いのか、私なんかは自治体のレベルで良いと思いますが、自治体ですと福祉セクションと交通セクションが割と近い所にあると聞いておりますので、そういう所でうまくやっていただいて、コミュニティバス的な発想を活用して財源の問題がクリアーできれば、そういう取り組みもどんどんなされるのではないかと思います。

まだまだご質問あるかもしれませんが、もう大分時間の方が過ぎておりますので、一応これでパネルディスカッションは終わりにしたいと思います。どうも4人のパネラーの皆様ありがとうございました。

 

 

 

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