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(4)平等な機会の保障と参画への責任の時代

現代は、障害のあるなしにかかわらずすべての人々が、自立し尊厳を持って、社会の重要な一員として参画し、世代を超えて交流することが可能な「平等な機会の保障と参画への責任」の時代になっている。このため、高齢者、障害者はもとより、子ども、女性などを含め、誰もが普通に生活し、活動ができる社会システムの充実が要請されている。そのシステムにおいては、単なる物理的障害の除去にとどまらず、生きがいの創出、健康の増進といった高次のノーマライゼーションの理念、高齢者や障害者が健常者と同様に暮らせるための福祉インフラを整備することが必要になっている。

同時に、このような平等な機会の保障と併せて、福祉や健康づくり、地域の参加への市民の責任も問われている。福祉や健康づくり、地域の人材育成などは、市民一人ひとりの当事者意識、参画意識の持ちように大きく左右される。ボランティアやNPOなどにみられる市民の創意工夫は、そうした意識を基盤や背景としてこそ発揮されることになる。

 

 

 

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