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5) 中心市街地再生に向けたケーススタディ

 

1 ケーススタディの基本方針

(1) 検討の視点と目標

・これまでの中心市街地の再生課題などに関わる検討をふまえ、前橋市、伊勢崎市、富岡市の3都市を対象としたケーススタディを通じ、中心市街地の再生方策を検討する。

・したがって、このケーススタディにおいては、各都市に固有な諸条件を含めた具体的な再生方策の検討を通じ、各都市毎に再生方策の具体提案を行うとともに、そこから今後の、県内諸都市における再生方策の検討方法、基本方向に対する一定の指針を引き出すことを基本的なねらいとする。

その、視点と目標を、次のとおり設定する。

 

<検討の視点>

・都市整備の視点:中心市街地を、定住・就業・交流の場として総合的にとらえ、都市の顔であるとともに、1つのコミュニティとしての中心市街地を重層的にとらえ、必要となる都市整備を検討していく。

・産業活性化の視点:商業や観光などこれまでの機能集積を活かした活性化の方向を検討するとともに、今後育成されるべき、新たな都市型産業を含め、産業活性化の可能性を検討していくものとする。

・まちづくりの視点:地元の市民や企業が中心となって、組織的努力と主体的な活動を通じ、まちづくりを推進していく方向のもとで、関連する各主体の役割を明確にし、行政の支援方策などのあり方とともに、推進プログラムを検討していく。

・地域づくりの視点:一方で、中心市街地の、それを取り巻く都市全体や広域都市圏における、これからの果たすべき役割を検討し、これまでの地域資源や都市機能の集積を活かした、新たな中心市街地像を検討していく。

 

<検討の目標>

再生の基本目標は以下の4点に集約される。

・都市機能の再生:多様な機能が集積することで市民や企業などによる提供、享受の場としての再生

・生活環境の改善:高齢者や障害者のための生活環境の改善と、子育てしやすい環境づくり

・都市産業の育成:機能集積による経済活動へのメリットや、新たなビジネスチャンスとしての中心市街地

・都市構造の再編:活性化のための効果的・効率的な投資と環境負荷の小さい都市構造への再編

 

 

 

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