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(2) 運輸と地球環境の因果図式に基づく施策の検討

 

運輸部門に起因した地球温暖化への対策は、影響の因果の段階に応じて整理するとわかりやすい。図表3-1は、その因果関係を描いたものである。温暖化ガスの排出量は、突き詰めれば、h)1kmを1人の旅客または1トンの貨物が移動するために排出される量、すなわち、排出率と、i)1人または、1トンの荷物が移動する距離とによって規定される。また、排出率は、c)エンジンやモータ等の技術に関わる発生源汚染度、d)自動車の取得・保有に関わる自動車税等の費用、e)自動車の利用に関わる燃料税等の費用やロジスティックスの形態、f)交通インフラの建設・運用、g)都市構造、などが主な原因である。そして、さらにこれらの背景としてa)生活スタイル、b)生産スタイルが存在する。この図を用いて、各施策がその因果関係に効くのか把握することができる。

 

 

 

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