日本財団 図書館


序 調査研究の趣旨

 

調査研究委員会 委員長

猿田勝美

 

平成10年10月に「地球温暖化対策の推進に関する法律」が公布された。この法律は、平成9年12月に京都で開催された「気候変動枠組条約第3回締約国会議」(COP3)での京都議定書の採択を受け、国、地方公共団体、事業者、国民が一体となって地球温暖化対策に取り組むための枠組みを定めたものである。我が国は温室効果ガス(二酸化炭素、亜酸化窒素、メタン、HFC、PFC、SF6)の総排出量を「2008年から2012年の第1約束期間に1990年レベル(HFC、PFC、SF6については1995年を基準年とすることができる)から6%削減」するとの目標が定められた。

先進国全体で5%以上削減することを目指し、アメリカ7%,EU8%など先進国の具体的な削減目標が設定され、長期的な取組が求められる地球温暖化防止に向けて第一歩を踏みだしたが、京都議定書の発効の条件整備として、「京都メカニズム」等の国際的なルールの確立等が必要であり、1998年11月に開催された第4回締約国会議(COP4)では「ブエノスアイレス行動計画」が策定され、第6回締約国会議(COP6)での合意に向けて作業が進められている。

地球温暖化問題は、人為的活動に伴って発生する温室効果ガスが増加し、地表及び大気の温度が上昇し、自然の生態系や人類に悪影響を及ぼすものであり、その予測される影響の大きさや深刻さからみて、人類にとって重要な環境問題である。「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」報告によると、21世紀末には平均気温が約2℃上昇し、海面が約50cm上昇するなどの影響が予測されている。主要な要因に不確実性はあるが、植生、水資源、食料生産、健康影響などの分野で大きな影響がでてくるものとされている。

地球環境問題、とりわけ地球温暖化問題は、大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会経済活動やライフスタイルの見直しを求められるものであり、特に温室効果ガスの中でも排出量の多い二酸化炭素については1996年度の我が国の排出量は1990年比で9.8%の増加となっている。

一貫して増加傾向にある温室効果ガスの排出量を減少基調に転換させ、更なる長期的・継続的な排出削減を図っていかなければならない。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION