はじめに
造船技術開発協議機構では企画調整委員会のもとに、新たに調査部会を設置し、我が国の造船・海運にとって、今後重要になるであろう研究開発についての分析やブレークスルーとなる技術課題等の考え方を整理し、それに基づく研究目標の設定方法や研究開発の進め方等に関する検討を開始いたしました。また、本調査を今後とも継続して実施し、検討を積み重ねていくことにより、より総合的なものにしていきたいとも思っています。
平成10年度は、前年度から継続の9テーマ案と、アンケートで公募・提案のあった22テーマ案、計31テーマ案の中から、4テーマを選定し調査検討を進め、その結果を調書としてとりまとめました。
本調査は、いろいろな意味で時代の転換点ともいえる21世紀を目前にひかえた時点での、今後重要となるであろうテーマについての新たな視点からの調査検討でもあり、造船・海運に携わる出来るだけ多くの方々をはじめ、関連する分野の皆様に情報を発信し、また、多様なご意見をいただき、その成果を共有していきたいと思っています。そのため、調査検討に対するご意見、ご批判をいただくとともに、新たな調査対象テーマについても公募することとしております。
本調査検討の方式は、未だ試みの段階にあり、意を尽くせぬところが多々あろうかと思います。今後とも、調査検討に参加していただいた委員の方々をはじめ皆様方の積極的なご意見、ご批評、ご提案等をいただきながら、新しい時代に相応しいものが出来ていければ幸いと思っております。
平成11年1月
調査部会・部会長 小山 健夫