3.4　波浪中運航性能の評価

運航性能を評価する評価海象(有義波高3m、平均波周期8秒、不規則波、正面向波、短期予測)を設定し、評価海象下での抵抗増加を各船型について算出し、それを基に波浪シーマージンを推定し船型間の差異を把握した。また、本研究船に近い実船就航船データの解析を併せて行い本研究会のシーマージン推定値の妥当性について検証した。

　

船型別波浪シーマージン推定値の比較

実船就航実積解析例

波浪によるSea Mergin(向風中)

　

3.5　総合性能の評価

推進性能、操縦性能、耐航性能等流体力学的性能と関連させて運航経済性、安全性、品質をそれぞれの評価指標で表して総合性能評価を行った。

　

総合性能評価表

*：IMO暫定基準をクリアーしていないが差は小さい

　

K1a　アドミラリティ係数：△^2/3・Vs³/PS

K1b　運航性能指標：MO/(Vs・DW),K1c：運航費/運賃収入比のコア船型に対する変化

K2　安全性指標：操縦性能シミュレーションがIMO暫定基準を満足するか否か(満足する1、しない0)

K3　品質指標：プロペラキャピテーション、変動圧力レベルを総合して船尾振動問題発生の可能性の有無(無1、有0)

　

3.6　設計指針

以上の研究を総合して、既存の中型肥形船の主要目比や肥大度の実積を超えた幅広浅吃水肥形船を船型計画するに当たってのガイダンスをまとめた。

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