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第3章 国際コンベンション誘致ならびにアフター/オフコンベンション振興のための課題

 

1.関西への国際コンベンション誘致にあたっての課題

 

国際コンベンションを主催したり、事務局機能を担う可能性のある機関・個人の多くが東京圏に在る現状にあって、国際コンベンションの関西誘致を促進するためには、会議施設や宿泊施設等の「必要条件」の充実・強化と、それを前提とした誘致・マーケティング活動が必要と考えられる。

 

1)国際コンベンション開催の必要条件面での課題

一般的な国際コンベンションの開催地決定要因としては、以下の7点が挙げられている(JNTO「わが国における国際コンベンションの振興」より)。各項目ごとに関西の現状を、アンケート結果やヒアリング調査をもとに評価すると、以下のようにまとめることができる。

 

1]会議施設

・ 会議施設は十分なキャパシティを確保できているが、情報化対応という点では不十分な要素が多いと考えられる。

 

2]宿泊施設

・ キャパシティという点では十分と考えられるが、「よい」宿泊施設という点では、トップエグゼクティブ等のニーズへの対応に課題が残る。

 

3]交通利便性

・ 関西国際空港の開港により、海外からのアクセス利便性は飛躍的に高まり、関空と結ばれる都市での利便性は向上している。成田・東京を経由する外国人参加者も多く、新幹線とのアクセスも重要である。

 

4]開催地の受入態勢

・ サイン・標識の外国語表記が不十分であったり、宿泊施設・会議施設職員の語学面での対応に課題が残る。

 

5]開催地が魅力的である

 

6]レクリエーション施設がある

・ 会議の性格上、観光的要素が強く求められる会議では、自ずと観光地としての魅力が必要とされている。それ以外にも、何らかのテーマ性を持った都市であれば、それに関わる国際コンベンション誘致が期待できる。

・ ただし、レクリエーション施設が求められる会議は、必ずしも多くないと考えられる。

 

 

 

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