日本財団 図書館


模擬操船シミュレーション表示の一例を<図 3.3.3>に示す。この図において、左の追尾定常状態の画面では、対象物標のべクトルが MIN CPAリングを横切っており、危険物標(△)であることを示しているが、シミュレーション後の表示を示す右の模擬操船状態の画面では、対象物標の相対速度ベクトルが変化し、MIN CPA リングに接触せず、安全物標(○)となることを示している。

 

074-1.gif

<図 3.3.3>模擬操船シミュレーション表示

 

[装備場所に係る関連規定]

表示器は、他の設備によりその使用が妨げられるおそれのない船橋の適当な場所に設置されていること。(船舶設備規程第146条の17第35号)

 

3.4 磁気コンパス

磁気コンパスは、磁石の性質を利用して地磁気から方位の基準を得て、船首の方向と物標の方位を測定するものである。ただし、地球の回転軸と磁極とが一致していないため常に偏差が存在する(東京付近では約6度西に偏っている。)。

磁気コンパスは、船体の持っている磁気や周囲の鉄製機器などによって地磁気の方向が曲げられ、自差を生じるので、自差修正装置により修正する必要がある。磁気コンパスの材質・構造・検査方法などは、JIS F 9101-98 で規格化されている。

磁気コンパス(反映式)の外形図の一例を<図 3.4.1>に示す。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION