日本財団 図書館


2. 定 義

2.1 この性能基準に用いられる用語の定義は、付録1に示すものとする。

3. 性能基準

3.1 検 出

3.1.1 レーダー観測者による以外に、物標の検出についての独立の装置を有する場合には、レーダー表示面を用いることにより得られる性能より劣ったものであってはならない。

3.2 捕 捉

3.2.1 100ノットまでの相対速力の場合について、物標の捕捉は手動であってもまた自動であってもよい。しかし、必ず手動捕捉と消去のための機能がなければならない。いかなる距離範囲においても、一定の範囲に対して捕捉を抑える場合、捕捉の範囲は表示面上に表示されねばならない。

3.2.2 自動又は手動捕捉は、レーダー表示面を用いることによって得られる性能より劣ったものであってはならない。

3.3 追 尾

3.3.1 ARPAは、自動捕捉又は手動捕捉のいかんにかかわらず、少なくとも20の物標について自動的に追尾し、処理し、同時に表示し、情報を連続的に更新することができなければならない。

3.3.2 もし自動捕捉機能を有する場合には、追尾をすべき物標の選択基準を使用者に対して示さなければならない。もしARPAが表示面上に見えるすべての物標を追尾しないならば、追尾されている物標は表示面上に明らかに表示されねばならない。追尾の信頼性は、レーダー表示面から得られる連続的な物標位置を手動で記録することにより達成することのできる信頼性より劣ったものであってはならない。

3.3.3 物標の乗移りを発生しないという条件で、ARPAが、連続する10走査のうち、5走査について表示面上において明らかに識別可能な捕捉物標を追尾し続けなければならない。

3.3.4 物標の乗移りを含み、追尾の誤差についての可能性はARPAの設計によって最小にしなければならない。自動追尾の際の誤差源の影響及び誤差源に基づいて生ずる誤差を定性的表現で使用者に提供しなければならない。これには、海面反射、雨、雪、低高度の雲及び非同期輻射が原因となって生じる信号対雑音比の低下及び信号対クラッター比の低下による影響を含むものとする。

3.3.5 ARPAは要求に基づいて、使用している距離スケールに適した期間中追尾されているいかなる物標についても、該当のシンボル*で、少なくとも 4つの等しい時間間隔での過去の位置を表示できなければならない。また、過去の位置の表示点の時間スケールが示されなければならない。操作解説書は、過去の位置の表示点が何を示すかについての説明を含めなくてはならない。

(注)*印は本編参照(シンボル表、表146-17.0<1>)

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION