日本財団 図書館


また、変換された一定周波数のことを中間周波数と呼んでいる。

また、シンセサイザー方式の送信機や受信機において、周波数を合成する過程でも周波数変換は多く利用されている。

 

3・4・1 周波数変換の原理

3・3・1で角周波数ωの搬送波を角周波数Ωの信号波で振幅変調すると、ω、ω+Ω、ω-Ωの三つの角周波数成分に分かれることを(3・19)式により示した。周波数変換の原理もこれとほとんど同じであり、搬送波の周波数をfC、信号波の周波数をfSとすれば、 fC-fSが中間周波数になるようにfSの値を調節し、共振回路を使って必要な周波数成分を取り出している。

 

076-1.gif

図3・31 周波数変換における各部の波形

 

図3・31は周波数変換の原理と、波形の変化の様子を示している。f1が振幅変調のfCに、f2がfSに対応している。同図dの出力波形では搬送波の周波数だけが変化し、変調波信号成分はそのまま残っている。なお中間周波数の増幅では信号周波数成分を逃さないように、増幅する周波数の幅を考慮する必要がある。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION