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また、ガスケットに傷や接着透き間などのないことを確認後使用する。万一傷があるときは、メーカーに交換を依頼する。カバーには、落下防止のために、内部にフックがあり、ひもやチェーンが付いているが、このひもやチェーンをガスケットに引っ掛けたまま締め付け、そのため水が浸入した例がある。したがって、全体をよく見回して、このようなトラブルを起こさないよう十分注意すること。ペデスタルカバーには、ガラス繊維を基材にしたポリエステルで塗り固めた強化プラスチックにゲルコート層を塗って外観を整え、かつ、防水をとったものがある。このゲルコート層は比較的傷付きやすく、一度傷付くと、ここから雨水が浸入することがある。傷が付いている場合は、ごく小さければゴム系コンパウンドで補修するが、大きいときはレーダーメーカーへ交換を依頼する。

 

3・2 表示器(指示器)

 

3・2・1 取付け方法

表示器は、荒天航行中に観測者が寄りかかることも多いので、本体の重量を支えるのみではなく、また、同時に、振動や衝撃による加速度の影響も受けるので、船体には堅固に取り付けなければならない。

取付け面は平らでひずみのないよう加工しなければならない。メーカーの指示事項に従って取り付けること。

 

3・2・2 ケーブルの配置方法

表示器へのケーブル類の配置は、メーカーによって決まっているので、その順序に従って導入すると結線が便利である。引き込みが終わったら床のコーミング穴はコンパウンドなどで埋めておくこと。空気の流通をそのままにしておくと、湿気のために電気回路の故障を誘発する。ケーブルのがい装は表示器ケースにケーブルクランプが用意されていればこれで確実に締め付けること。

小形の卓上型の表示器では、接続ケーブルは表示器の点検保守を考えて多少余らしておくこと。このとき、ケーブルが振動しないようケースなどにクランプしておくこと。また、ねずみの害や、下部からの湿気を防ぐためにケーブルの入口は、パテ等でふさぐこと。

 

3・2・3 接地方法

(1) 機器主として表示器の接地には、自然接地(機器取付ボルトによるもの)と専用の接地ボルトを取り付ける接地線によるものがあるが、ユニットの接地は、接地線によるものとする。

 

 

 

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