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電離層は地上数10kmから数 100kmのかなり厚い層であって、その中にある遊離した電子が電波の伝搬に大きな影響を与える。この電離層の構造などについては次の節で述べる。

前章の8・2 で示したように、船舶特にその航法用の機器で使用されている電波は広い範囲の周波数(あるいは波長)に及んでおり、その伝搬の模様や問題点はその周波数によって大きく変化をしている。電波は前にも述べたようにその性質として、波動としての性質をもつ一面と、光としての一面の二つの面を持っている。電波の伝わり方をみる場合に、その波長に比べて広い空間を伝わる形で電波をみるときには光の伝わり方と同じように考えられるのに対し、その波長に対応する程度の大きさの空間、例えば、導波管内の伝搬のような場合を数式的に扱うためには、波動としての性質でその伝搬を考えていく必要がある。

こうした電波の性質と、地球やそれを取り巻く環境の中を伝わる電波の経過や伝わり方にはいろいろな形式がある。そのうち、いくつかの主なものをあげると図9・2 のようになる。この電波の伝わり方を示す用語は、いろいろな本でよく使われている言葉にも混乱があるが、ここでは電子通信学会の用語集により、よく使われている用語も併せて示しておく。

 

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図9・2 電波の伝搬径路

 

 

 

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