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両電圧の差が少ないほど、時分割駆動の駆動範囲を小さくでき、電極数並びに表示量を多くすることができる。表示したい画素にはできるだけ高い電圧を、非表示画素にはより低い電圧を加えるようにすると、コントラストのよい表示が得られる。効率よく、行うためには、それぞれの画素に等しい実行電圧を加えればよく、電圧平均化法が用いられている。

また、最近では、表示容量を更に大きくするために、各画素にダイオードやトランジスタなどの能動素子を付加して記憶機能をもたせたアクティブマトリクス方式のものもある。このように、ディスプレイ装置の種類は多くあり、装置の用途や適用分野等により使い分けられている。表 7・1に代表的な表示デバイスの機能比較を示す。

 

表7・1 代表的なディスプレイデバイスの機能比較

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(注) CRT(Cathode Ray Tube), LCD(Liquid Crystal Display), PDP(Plasma Display Panel), VFD(Vacuum Fluorescent Display:蛍光表示管), ELD(Electro-Luminescent Display)

 

7・5・2 EL

エレクトロ・ルミネッセンス、すなわち Electro Luminescence の略でZnS (硫化亜鉛)等蛍光体を主成分とした物質を面状電極で挟み交流又は直流電圧を印加するときに生じる発光現象で、平面ディスプレイとして利用されている。発光体としてはZnS・ZnSe(セレン化亜鉛)の結晶が用いられる。LCDに比べ駆動電圧が高く高価である。

 

 

 

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