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3・8・3 一般電灯試験

総ての一般用電灯を実際に点灯させ、給電系統、スイッチ類、灯具などの各部に異常のないことを確認する。また、必要に応じ、船の運航上重要な場所及び作業場所の照度を測定し計画通りの明るさが得られているかどうかを確認する必要がある。

3・8・4 非常灯

総ての非常灯を実際に点灯させ、給電系統、灯具などの各部に異常のないことを確認する。また主電源喪失時に自動点灯するものはその確認を行う。

3・9 自動化機器

自動化機器としては電気、電気-油圧、電気-空気など、その装置により種々の方式が採用されることが多く、実際には主機遠隔・自動制御、ボイラの制御、発電機の制御、その他の装置の制御などがあるが、それらは関連部門とよく協議の上作動させる必要がある。

 

3・9・1 発電機関連試験

(1) 原動機自動始動試験

原動機は設定された配電盤母線の電圧上昇又は低下、原動機の回転速度低下の信号及び母線の無電圧信号により自動始動することを確認する。

(2) 発電機自動切換試験

発電機を運転中、設定された信号条件により他の発電機が自動始動した場合、運転中の発電機が母線から切離され、自動始動した発電機が母線に接続される一連の動作が、計画通り自動的に行われることを確認する。

また上記に加えてもう一台の発電機が並行運転される計画のものにあっては、自動同期投入装置及び自動負荷分担装置により、支障なく計画通り自動並行運転が行われることを確認する。

(3) 自動同期投入装置試験

(a) 母線に接続されている発電機と無負荷運転中の発電機をあらかじめ同期投入可能な電圧範囲(定格電圧付近)に調整し、各発電機の周波数には偏差(±3Hz程度)を与えておく。次に自動同期投入信号用スイッチを閉とし、自動揃速の状態、自動同期投入迄の時間、自動同期投入時の系統に与える影響などについて確認する。

(b) 自動揃速中、各発電機の周波数は円滑に変化し、2台の発電機の周波数が一致した際にもハンチングなどが生じて同期投入迄の時間が長くかかったり、あるいは同期投入時発電機間に有害な横流を発生しないことを確認する。また指定された電圧及び周波数の偏差内で同期投入できることも確認する。

(c) 一般に同期投入可能な電圧と周波数の偏差は次のとおりである。

電圧:2〜10%  周波数:05〜10Hz

(d) 同期投入時、系統に最も影響を与えるものは位相差であるから、同期点に対して、遮断器の投入がマッチングするように自動同期投入信号発生のタイミングを確認する必要がある。(遮断器の投入時間は、信号を出して投入完了まで通常01〜02秒程度である)

 

 

 

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