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船舶安全法を外国船舶に準用する場合、次の規定は除かれる。

1] 製造検査の規定

2] 予備検査の規定

3] 上記の(3)の船舶については、船舶乗務員の不服申立の規定

なお、外国船舶の所属地の船舶安全法に該当する法令を大臣が相当と認めたときは、その法令に基づいて外国船舶が受有している証書は、船舶安全法に基づくものと同一の効力とみなされる。ただし、船舶安全法に基づいて交付した証書の効力を認める国の船舶に限るわけである。

 

3.11 その他の事項

3.11.1 再検査

検査又は検定の適正公平を期するため、管海官庁、日本小型船舶検査機構又は指定検定機関の検査又は検定を受けた者が、その結果につき不服があるときは、30日以内にその理由を添えて、運輸大臣に再検査又は再検定を申請することができ、再検査又は再検定に対し、不服があるときは、その取消の訴を提起することができる(法第11条第1項、施行規則第49条)。

 

3.11.2 立入検査

船舶の堪航性を良好に保持するため、船舶の施設が、法規の要求どおり維持され、船長の義務が履行されているかどうかを確かめるため必要と認めるときは、管海官庁は、何時でも職員を船舶又は認定事業場に臨検させることができる。

その結果、当該船舶等が、法律に違反している事実が判明したときは、船舶の航行停止その他の処分をすることができる。立入検査を行う職員は、その身分を証明する証票を携帯している(法第12条)。

立入検査の制度は、外国の船舶で、日本国内にあるものにも適用される。

 

3.11.3 船舶乗組員の不服申立

船舶乗組員のうち10人(船舶乗組員20人未満の船舶ではその半数)以上が、船舶の堪航性又は居住設備衛生設備その他人命の安全に関する設備に重大な欠陥があるとき、定められた手続きによりこれを申立てた場合には、管海官庁は、その事実の有無を調査し、必要があるときは、航行の停止その他の処分をしなければならないことになっている(法第13条、施行規則第50条)。

 

 

 

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