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論文概要

 

平成10年春季講演論文概要

 

1) 滑走艇の未定浸水面問題に関する変分原理について

勝井辰博(阪大院)、松村清重(阪大)、鈴木敏夫(阪大)

滑走艇の未定浸水面形状を求めるための変分原理を示した。汎関数は未定浸水長と渦線関数、さらに縦切り断面まわりの循環を変関数とすることが有効であり、この変分原理を用いて高アスペクト比の滑走板の浸水面形状を求めたところ、満たすべき積分方程式を解いた結果とよい一致を示した。

 

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滑走平板の浸水面形状の様子(右側)

(lR:静止時の滑走板の浸水長)

 

2) 自由表面条件の非線形性を考慮したパネル法による非揚力体/揚力体解析

朴耿徳(横浜国大院)、鈴木和夫(横浜国大)

揚力体理論であるMorinoのパネル法を自由表面問題に拡張したPAFS法に自由表面の非線形性を取り入れた。その非線形性を考慮するため、摂動法を用いその高次項を取り入れる手法を提案するが、本研究ではまず高次項として摂動法の二次の項まで考慮した。

 

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3) 密度流の界面における不安定現象に関する基礎的研究

胡長洪、福地信義(九大)

密度流界面における不安定現象の解明のために、SIMPLE法を用いた数値解析により、境界面の層流犬態から内部波が発生して集中渦列の発生、巻き込み・砕波が起こるKelvin-Helmholtz不安定、さらに、北流への一起因となる2次的渦列の発生による不安定に到るまでの時系列的な現象把握を行った。

 

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Richardson数およびReynolds数に関する界面不安定領域

 

 

 

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