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第2章 研究の流れ及び本年度の研究の概要

 

2.1. 本年度当初に予定していた研究の流れ

本年度の当初に予定していた研究の流れを図2.1.1に示す。

 

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図2.1.1. 本年度当初に予定していた研究の流れ

 

図に示した通り、研究は、1]荷役現場における試験、2]実験室における試験、3]荷崩れの数値解析等の三つの部分から成り立つ。概略のステップは以下の通り。

(1) 篩い分けした試料の水分値を変えて一面剪断試験(実験室試験)を行うことにより、試料の水分値と剪断強度の関係を把握する。

(2) 一面剪断試験により得られた剪断強度を用いて荷崩れの数値解析を行うことにより、荷崩れ危険性を評価する。これにより、航海中に荷崩れを起こす可能性のある(篩い分けした試料の)水分値(水分値のクライテリア)が求められる。

(3) 試料の最大粒径と水分値の関係(粒径調製が水分値に及ぼす影響)を実験により把握する。その結果に基づき、篩い分けした試料の荷崩れ危険性から見た水分値のクライテリアを、粒径調製を行っていない試料の水分値に換算する。

(4) 荷役現場において、粒径調製を行わない試料の水分値を変えて円錐貫入試験を行うことにより、水分値と円錐貫入力の関係を得る。

(5) 荷崩れ危険性から見た水分値のクライテリアを粒径調製を行っていない試料用に換算した水分値に対応する円錐貫入力を、荷崩れ危険性から見た円錐貫入力のクライテリアとする。

この研究の流れの中では、篩い分けした試料を用いる円錐貫入試験(実験室円錐貫入試験)は補足的なものと位置付けられる。

 

 

 

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