日本財団 図書館


別添 国連勧告:酸化性固体試験方法手順の参考和訳

 

1.1. 装置及び試薬

 

(1) 基準物質として、0.15〜0.30mmの臭素酸カリウムを用いる、すり潰した物は用いない。65℃で12時間以上乾燥させた物を、乾燥剤入りデシケーター中で室温となるまで保持し使用する。

(2)可燃性物質として、繊維の長さが50〜250μmで平均直径が25μmの乾燥ファイバーセルロースを用いる。25mm以下の厚みにして105℃で4時間以上乾燥し定量とした物を、乾燥剤入りデシケーター中で室温となるまで保持し使用する。含有水分値は は0.5%未満で有ること、必要なら乾燥時間を延長する。

(3) 点火装置として、ニクロム線等の不活性な金属線を用いる。特性を下記する。

1]長さ=30±1cm、直径=0.6±0.05mm

2]電気抵抗=6.0±0.5Ω/m

3]消費電力=150±7W

(4) 底面の直径が70mmで頂点を密閉した頂点角60度の円錐形カップ。

(5) 厚さ6mm、一片が150mmの正方形で0℃における熱伝導度が0.23W.m-1. K-1の試験へ影響を与えない材質の断熱性板。

 

1.2. 試験環境

 

換気のためのドラフトチャンバー又はその他の換気設備のある場所で行うが、空気の流速は0.5m/s 以下とする。排気設備は毒性ガスの排気が適切に行えるものであること。

 

1.3. 試験方法

 

(1) 試験物質は、直径500μm未満の粒度で試験を行う。もし粉末が全体の10質量%を超えて含まれている場合及び試験物質が粉末になりやすい場合は、試験物質全体を輸送中の粒度の縮小を考慮して、すり潰して行う。

(2) 臭素酸カリウムとセルロースの混合比3:7、2:3、及び3:2の基準混合物をそれぞれ30.0±0.1g用意する。

(3) 粒度調整をした試験物質とセルロースの質量混合比が4:1及び1:1の試験混合物をそれぞれ30.0±0.1gづつ用意する。それぞれの混合物は過度な圧力を掛けることなく機械的に可能な限り混合する。試験混合物は試験の度に1回分を作り、すぐ試験に用い、多量に作った試験混合物から抜き取って用いてはならない。

(4) 着火ワイヤーを直径70mmの試験混合物底面の大きさに充分収まる大きさで、別添、「資料No.3 図-11」の形状に加工し断熱板上に設置する。

(5) 円錐カップを用いて、試験混合物を断熱板上に設置された着火ワイヤーを充分に覆うようにセットする。

(6) 断熱板は、換気区画に設置し、試験は気温20±5℃の大気圧下で行う。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION