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第3章 固体酸化性物質-酸化性試験方法のノウハウの確立

 

3. 調査研究経過と報告

 

3.1 新試験方法による固体酸化性試験装置の設計開発及びシステムの構築報告

 

(1) 参考資料

1]別添、資料 No.1 :図-1「燃焼試験器構造図(本体部)」

2]別添、資料 No.2 :図-2〜7「各種試験機器写真」

(2) 装置設計指針に基づく仕様を下記の通りとし、作成を行った。

2]本体材質はステンレス製不燃型とし、単独排気洗浄装置を付け、毒性物質の拡散防止及び火災事故防止仕様とした。(資料 No.2:図-2及び図-4参照)

2]吸気流量を燃焼試験器中央の試験品設置位置の四周囲で平均化し、四方向から吸気が得られる構造とし、装置内部底面四方向から間接的に吸気を行う事とした。

(資料 No.2:図-3参照)

3]国連勧告試験方法では湿度要件はないが、自治省消防研究所等の湿度が結果に重大な影響があるとのアドバイスを入れ、温度・湿度ともにコントロール出来る仕様とした

(資料 No.2:図-3及び図-5参照)

4]急激な燃焼ガス及び燃焼残渣の噴出が想定されるため、他の設備と分離し単独排気システムとした.また、異常燃焼を想定し解放弁を要所に設置し安全対策とした。

5]排水についても、毒性物質の排出が予測されたため、有害排水処理システムへの直結を行い、法規制に対処した。

 

3.2 器具及び道具類の選択報告

 

国連規格を満足した上で、日本で手に入りやすい物、使用に支障のない価格であることを前提として調査し選択を行った。

(1) 参考資料

1]別添、資料 No.2:図-6「点火部」

2]別添、資料 No.3:図-8「放射温度計」、図-9「ふるい」、図-10「風速計」

(2) 器具及び道具の選択

1]着火ワイヤーについては国連勧告規定の物が国内に無いという情報を得ていたが、規定のニクロム線より耐熱性があり規格を満足するカンタル線が入手できた。

従来のニクロム線は断線することが多く、試験上問題となっていたが、カンタル線にすることにより断線度合いが減少した、カンタル線は鉄・クロム・アルミニウム・コバルト等の合金で耐熱性に富み電気抵抗が高い。

今回は着火ワイヤーとして、ニクロムカンタル線(日本金属工業(株)製 直径:0.55mm 抵抗値:5.959Ω/m)を採用した。

(資料 No.2:図-6参照)

 

 

 

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