(1)養護老人ホーム
現在高雄市では養護老人ホームは4ヶ所あり、最高入所者数は806人で、実際入所者数は683人である。また、無認可施設は26ヵ所、入所者数最高1,164人が入所できるが、実際入所者数は796人で、余るべッド数は491べッドがある。もし上述した推定された2,623人の一人暮らし重度要介護高齢者を入所させると足りなくなる。
(2)高齢者コミュニティケア
高雄市はボランティア30名とホームヘルパー34名を選び、失業或いは寝たきりで家族が世話する時間を持たない高齢者に家事、個人衛生、書き、慰間等のサービスを提供している。1997年下半期にボランティアの看護する時間は合計1,704時間で、ホームヘルパーが寝たきり老人を介護する時間は総計40,800時間である。
(3)高雄市長青園-デイサービス
子供が日中に出勤して家にいないが、自分で行動できる高齢者に対して、高齢者活動センターでは娯楽・食事・保健・ケアなど総合的なサービスが提供されている。1997年下半期のデイサービス利用数は560件、参加者は計11,185人である。
4. 問題と対応策
1. 高齢者長期介護
上述した台北市と高雄市の長期介護についての需要と供給状況からわかるように、我が国の要援護・要介護高齢者の介護問題について、サービスにしても、金銭支援にしても、ほとんど家族が負担している状態である。政府の役割がかなり限定されていることは、台湾の長期介護の問題を深刻にさせるといえる。呉淑瓊(1998)は長期介護政策の目標・資源・財政・組織管理等について検討し、政策提言をした。その問題点と政策提言以下のようになっている。