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(2) NC導入の理由

 システム構築のヒントとなった考え方は月刊net PC6月号(1996)P.116のNCの記事とP.80のイントラネットの記事や10月号(1996)「イントラネット構築入門」の記事である。NC利用の「Webトップコンピューティング」のシステムを指向することで上記七つのシステム要件を満たした図書館情報検索システムの構築が可能と判断したことが導入の理由になった。
 ?@から?Dまでの要件はパソコンベースのブラウザー導入することでも実現可能と考えた。しかしながら、?Eと?Fについては、パソコンベースのブラウザーでは実現不可能と判断、NC導入を考えた。
 NC導入作業はパソコンベースのクライアントと違い端末ごとのOSの導入やブラウザ(閲覧ソフト)の導入・設定は一切ない。NCサーバ1台を導入・設定するだけで、あとはNC端末の物理的な組立と設置だけである。操作性においても、パソコンベースクライアントとは違いブラウザの簡単な操作手順書によるガイダンスで十分情報検索が可能です。従来のパソコンではブラウザの操作が簡単でも一般にリテラシーと呼ばれるコンピュータ操作の常識を理解していないと満足につかえない。
 日常の運用管理も利用者が個別にダウンロードしたプラグインやアプリケーションの使用制限や後始末などがNCサーバから一括して管理されてる。NC端末の個別の環境設定はNCサーバに保存されているので、NC端末をリブートすれば、いっでも導入時の環境設定が反映される。いわゆるWindowsのような運用・保守クライアントの個別の運用・保守は不要である。

 「Windowsによる運用・保守の問題点を体験」
 1997年4月の00W(オラクルオープンワールド)まで日本語対応NCは試作機すら入手ができなかった。現場からはWindows95によるブラウザ方式で図書館内OPACのインターネット対応の強い要求があり、システム担当として導入には反対したが結局10台のWindows95によるブラウザーでOPACの試験運用開始、利用者の戸惑いやクライアントのトラブルやダウンが絶えなかった。

 

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