第3章
残された日々の豊かな彩りのために
―ホスピスでのケア
二見典子
ピースハウスホスピス看護部長
ピースハウスホスピスの日常
きょうはホスピスというのはどういうところなのか,どんなケアがなされているのかについてお話しし,そこでボランティアはどのような役割を果たしているかについてお話ししたいと思います。
私はピースハウスに勤めてちょうど2年が過ぎたところです。その前は訪問看護の仕事をしたり,一般病棟で働いたりしていました。看護婦としての経験は15年余です。私が勤めるにあたって考えたことは,“ピースハウス”という名のとおり一つの家庭のような感じで患者さんに住んでいただきたいということでした。
ピースハウスは日本で唯一の独立型のホスピスです。ベッドは22,職員の数は看護婦,医師,その他非常勤職員を含めて五十数名います。それに直接ピースハウスに来て活動しておられるボランティアが六十数名います。そのほかにも多くのサポートのボランティアがいろいろな形で支援をしてくださっています。病室は個室が13,4人部屋が2室,男性と女性に1室ずつあります。
患者さんやご家族にくつろいで過ごしていただくラウンジと呼んでいるスペースが用意されています。
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