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■事業の内容

最近のプレジャーボートの普及は著しいものがあり、それに伴ってプレジャーボートの海難も増加の傾向にある。
 また、最近、地方公共団体の海洋レクリエーションに対する取組、漁業と海洋レクリエーションの関係等プレジャーボートを取り巻く環境が大きく変化していること等により、これらの現状に対応して内容の一層充実した水路参考書誌の刊行が強く望まれている。
 これに対応するため平成6年度か新たに「プレジャーボート・小型船用港湾案内」を作成し、国民の健全な海洋レジャー活動の振興に資するとともにプレジャーボート等の海難防止に寄与することを目的として以下の事業を実施した。
 [1] 打ち合わせ会
   官関係者と当協会関係者により、掲載する港湾、水道、マリーナ等及び記載内容等について検討し、編集基本計画を策定した。さらに、対象海域内で活動するプレジャーボート、小型船関係者等の多い博多地区及び塩釜地区において関係者の参集を得て、記載内容等についての地域的な特徴等具体的事項についての意見、要望を聴取した。
 [2] 資料調査
   前記編集基本計画を踏まえ、具体的な掲載内容を検討するため次の資料について調査した。
   海上保安庁刊行水路図誌、海上保安庁所管編集資料、地方自治体所管資料、マリーナの詳細資料
 [3] 現地調査
   前記資料調査で不十分な、又は確認を要する事項について、次のとおり現地調査を実施した。
  [1] 調査項目
    図載の港湾・漁港の入港・避泊方法、障害物、顕著目標の現状、マリーナの位置及び施設の現状等
  [2] 調査場所及び機関
a.門司、博多    平成9年6月25日〜28日
   b.塩釜、女川        7月 2日〜 5日
   c.那珂湊、日立       7月16日〜19日
   d.勝浦、銚子        7月23日〜25日
   e.熊本、三角        8月 4日〜 7日
   f.巌原、美津島       8月 6日〜 8日
   g.気仙沼、大船渡      8月 6日〜 9日
   h.小名浜、四倉       8月 6日〜 9日
   i.長崎、口之津       9月24日〜27日
 [4] プレジャーボート・小型船用港湾案内の作成、配布
  [1] 図 名
      H−806「プレジャーボート・小型船用港湾案内」本州北岸・東岸
      H−808「プレジャーボート・小型船用港湾案内」九州北西岸
  [2] 規格、体裁
      (各)B5版、144ページ、平版多色刷
  [3] 部 数
      (各)300部
  [4] 配布先
      海上保安庁等関係官公庁、海事関係団体、関係地方自治体、関係マリーナ等
■事業の成果

本事業により作成した「H−806 プレジャーボート・小型船用港湾案内 本州北岸・東岸」及び「H−806 プレジャーボート・小型船用港湾案内 九州北西岸」は、図中にプレジャーボート等の操艇に必要な目標、航路標識、浅礁、定置漁具等の情報を分かりやすく詳細に記載し、港の利用に便利なようにしてあり、さらに、狭い艇内でも使いやすい小型のサイズで作成してある。

 各艇がこれらの港湾案内を備え付け、記載の情報を有効に利用して的確な操艇を行うことにより、海難防止に寄与することがきわめて大きいと考えられる。





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