
■事業の内容
東京都内の小学校児童を対象に、東京港見学研修を実施し、港湾施設の概要、船舶の種類、貨物船や客船の出入港の状況、安全航行状況を身近に見聞きし、港湾の果たす公益的役割に対する関心を深めるとともに、海事思想の普及に寄与することを目的として以下の事業を実施した。 [1] 見学研修会 [1] 実施場所 東京港及び船の科学館、東京みなと館 [2] 開催回数 23回 [3] 参加人員 延べ38校 2,612名 [4] 研修内容 a.船舶の種類 b.港湾施設(岸壁・倉庫・荷役機械等) c.貨物の種類 d.港湾の状況 e.乗船体験 小学生対象の船による社会科研修事業はこれまで年平均約4千人台であった参加者が平成9年度に至っては、約半数の2千人台に激減した。その理由としては下記の要因が考えられる。 [1] 東京都港湾局においても、当協会と類似した船を使用した社会科見学を行っている(施設の見学はなし)がこちらも、前年度より参加人数は減っているので、全体的に学校の参加数が少なくなったのではないか。 [2] 昨年の船と船の科学館のセットに東京みなと館の見学を入れたことが、学校に浸透していなかったのではないか。 [3] 今後の対策として a.学校への新しい見学コース(船+船の科学館+東京みなと館)の認知度を高めるため、案内を送付する際にモデルコース等を提示したい。 b.仮に今年度の参加数が思わしくない場合は、見学の内容を選択できる様に設定し参加数を上げたい。 [2] テキストの作成・配布 東京港の役割をはじめ、その歴史、または近年における海事施設などをとりまとめたテキストを見学研修参加者に配布した。 規格等 A5版 25頁 6,000部
■事業の成果
[1] 小学校の社会科学習の一環としての成果
東京港は東京都民の日常必需物資の約1/3を扱う海上輸送基地として重要な役割を果たし、都民生活や産業活動と密接なかかわりをもっている。
現在、東京都の小学校4年生の社会科学習カリキュラムの副読本の中で、東京港が教材として取り上げられているが、当該事業に参加することにより、各児童が親しく海や船に接し、港の実際の機能を体験した。
テキスト「私たちの東京港」は、副読本の内容を補充し、港の営みに対する認識を更に深める成果があった。
[2] 船の科学館との共同作業による成果
各児童は、船の上から東京港の施設や機能を見学することに加えて、船の科学館に入館し、船の模型や海事関係の展示物・映画等により広範囲にわたって海事知識の習得に成果があった。
[3] 東京みなと館との共同作業による成果
船の科学館と併せて見学することにより、東京港の歴史や物流、臨海副都心の役割などをより深めて学習することができた。
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