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■事業の内容

近年、電気・無線・電子技術の急速な進歩により、船舶の近代化はもとより海難防止などを目的としたシステムに、衛生通信技術、デジタル処理技術等の最先端技術が従来にもまして採用されるようになり、平成11年1月末に導入が完了するGMDSS(全世界的な海上遭難安全システム)設備、或いはGPSと組合わせた電子海図システム、自動航法システム、各種の無線設備等の設置は増加の傾向にある。これらの最先端技術による弱電関係の新しい設備等の導入により、航海計器、電波計器、無線通信装置等は、より高度化、複雑化し、これら弱電機器の性能の確保は、船舶の安全運航の上で重要な課題となってきており、弱電関係の艤装設計・工事に対する重要性は更に高まってきている。
 従って、本事業は、船舶に装備される航海計器、電波計器、無線通信装置等、いわゆる弱電関係の機器について、その性能を最高に発揮するための艤装設計要件並びに合理的で、かつ、信頼性の高い艤装工事要領を検討し、併せて関係法令・規格等を体系的に整理して、弱電艤装工事従事者の座右の書となるようなハンドブックを作成し、海上における船舶の安全を図るため、次の事業を実施した。
 [1] 弱電ハンドブック
   本年度は主として艤装設計に必要な基礎的知識と設計要領について調査・検討し、合わせて関係法令等を体系化し、中間報告書を作成した。
  [1] 規 格  A4判オフセット  232頁
  [2] 部 数  50部
  [3] 内 容  航海計器、電波計器、無線通信装置等の艤装設計に係る関係法令、艤装要件、設計手順等

  [4] 配布先  委員25部、関係官庁12部、その他13部

■事業の成果

近年、電気・無線・電子技術の急速な進歩により、船舶の近代化はもとより海難防止などを目的としたシステムに、衛生通信技術、デジタル処理技術等の最先端技術が従来にもまして採用されるようになっている。これら、技術を取り入れた弱電機器としては、GMDSS設備やGPS受信機、自動針路保持装置等の航海用機器をはじめ、電子海図装置や統合ブリッジシステムのような綜合的航法装置があり、これら各種の弱電設備等の設置は増加の傾向にある。また、これら先端技術は在来設備にも導入され、より高度化、複雑化しつつあり、その性能の確保は、船舶の安全運航上極めて重要な課題となっており、弱電関係の艤装設計・工事に対する重要性は更に高まってきている。

 このような状況から、船舶に装備される航海用機器、無線通信装置、監視警報装置等いわゆる弱電関係の機器の性能を最高に発揮するために必要な艤装設計要領並びに合理的で、かつ、信頼性の高い艤装工事要領を検討し、併せて関係法令・規格等を体系的に整理して、弱電艤装工事従事者の座右の書となるようなハンドブックを作成するため平成9年度から2ヵ年計画で調査・検討を開始した。

 本年度は、主として艤装設計に必要な基礎資料と設計要領について調査・検討を行い合せて関係法令等を体系化し、その成果を取りまとめたが、これは10年度の艤装工事要領の検討、並びに、より完成された“弱電ハンドブック”の作成に大いに役立つものである。





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