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■事業の内容

(1)野外活動指導者養成キャンプ(沖縄地区)
  [1] 開催期間  平成9年6月5日〜7日
  [2] 開催場所  名護市中央公園 キャンプ場
          沖縄県名護市
  [3] 内容    講義と実践
   a.野外生活の基本技術
   b.自然観察法
   c.フィールドワーク他
  [4] 参加者   41人
(2)野外活動指導者養成キャンプ(関西地区)
  [1] 開催期間  平成9年6月13日〜15日
  [2] 開催場所  奈良市青少年野外活動センター
          奈良市阪原町
  [3] 内容    講義と実践
   a.野外生活の基本技術
   b.自然観察法
   c.フィールドワーク他
  [4] 参加者 30人
(3)野外活動指導者養成キャンプ(北海道地区)
  [1] 開催期間  平成9年6月20日〜22日
  [2] 開催場所  道民の森 神居尻林間キャンプ場
          石狩郡当別町
  [3] 内容    講義と実践
   a.野外生活の基本技術
   b.自然観察法
   c.フィールドワーク他
  [4] 参加者   31人
(4)野外活動指導者養成のための教材(ビデオテープ)制作
  [1] 主題    自然に生きる
  [2] 副題    野外活動指導者実践マニュアル基礎
  [3] 録画時間  30分
  [4] 制作数   100本

■事業の成果

(1)野外活動指導者養成キャンプ(沖縄地区)
   当地域は海に囲まれ、素晴しい自然が現存する中で近年リゾート化とともに都市化の進展を急ぐあまり、急速に自然環境が破壊されつつある。
   今回「自然と人間の共生」を目的に又、この自然を次世代へ引き継ぐべく、その具体的方策を模索するため、当塾の理念とそのプログラムを実施することとなった。
   特に、参加者は小・中・高校の教育者で大半を占め、その外、行政職・子ども会のリーダー等直接次世代を担う子ども達に係わる者であり、その責任感と熱意には敬意を表するものである。
   その底流には強烈な郷土愛と自主・自立の気概の旺盛な地域であり、これらが起因となって他地域とは違った独自の伝統・文化を維持し、又、それらを継承するため、多くを学ぶ姿勢と固い決意が感じられた。
   今回のキャンプでは当塾の理念を深く理解し、自然に対する謙虚さと畏敬等精神面について相通ずるものがあった。
   技術面では当塾のプログラムに添って実施し、参加者にとっては新しい知識、技能が獲得出来、好評であったが、当熟スタッフにとっても貴重な体験と多くのものを学ぶことが出来たとともに、全員健康で一人の怪我、病人も無く終了出来た。
   全体を通して、参加者全員が全てのプログラムに積極的に係わり、受講態度の真剣さの中にも明るく陽気で、苦しい時にも前向きに取り組む姿は野外指導者にとって原点であり、基本となすものである。
今後も年1回は是非開催を、との強い要望も出され、大きな成果を得られたと確信する。
(2)野外活動指導者養成キャンプ(関西地区)
   自然塾プログラムと併せ、奈良市青少年野外活動センターを中心として周囲の自然を一部利用したカリキュラムを取り入れ、今後双方のプログラムが生かせるようなものとした結果、キャンプ終了後もそれぞれの地域及び野外活動センター等で充分活用されており、特に野外活動センターにおける行事には積極的に係わるようになったとの評価を得た。
   これらは当塾の努力もさることながら、特に地元講師の熱意ある指導と管理部門で航空自衛隊奈良基地から適材の要員が派遣され、強力な支援となった事が成功の大きな一因であった。
   当初、奈良県教育委員会も事務的には協力して頂き、キャンプ終了後多くの参加者から好評の礼状、電話等の連絡が入ったことで良い意味で大きな刺激となり、今後、この地域における官・民併せてより一層の野外教育の必要と重要性を認識したことは大きな成果であった。
(3)野外活動指導者養成キャンプ(北海道地区)
   過去、自然塾開催の野外セミナーに参加した4名が中心となり、その参加者の所属する北海道神社庁・錬武学園が支援団体となり、開催した。
   開催する場所である道民の森は自然環境が整備され過ぎており、自然塾のプログラムである野外炊事等基礎的なものの一部は既存の設備を使用せざるを得ないものの自然観察等については地元の講師の熱意ある説明と案内により充分成果があった。
   当地区は地理的に本州より季節が一ヵ月以上のずれがあり、今後の開催についてはこのことも考慮する必要がある。
   参加者は平素、子どもを対象に指導している経験者が多く、その体験上、自然と係わる考え方は当塾の理念をよく理解しており、技術面においても積極的に参加し、又、当塾指導者に対する質疑も多く、その内容もレベルの高いものであった。
   また、参加者同士の意見交換、情報交換も活発に行われ、その結果、当塾の理念と目的のより一層の認識と理解が得られ、自然塾とのつながりもより強固なものとなった。
(4)野外活動指導者養成のための教材(ビデオテープ)制作
   平成4年度より4年間にわたって日本財団補助により「水と人間」・「火と人間」・「気象のはなし」・「光とエネルギー」・「生き物たちの共生」・計5本を小学高学年を対象にビデオ教材を制作し、現在も幅広く活用している。
   これらのビデオ教材は文部省推薦となり、また都道府県の関係部署に配布されている。
   これをベースに「自然と人間」との関係を判りやすく、子ども達に指導できることをねらいとして、当塾独自の指導者のためのビデオ教材「自然に生きる・野外活動指導者への道」を制作した。
   本年迄全国各地域で指導者養成のためのキャンプを開催してきたが今後はこのビデオ教材を通じて過去の参加者はもとより、より一層幅広い範囲で利用できるものと確信する。
   また、このビデオ教材を含め計6本を一組とし、当塾のテーマである「自然に生きる」シリーズを具体的に視聴覚教材とし、子どもから指導者まで、それぞれの要望に応じ、幅広い世代、地域等で活用出来ることは大きな成果である。





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