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第2章 現図精度

 

2・1 原尺現図精度

原尺現図は人間の目と手そして心で作業を行う為、その精度は絶対的ではなく完璧な現図精度を確保することは不可能である、そのため誤差の吸収策として荒伸ばし工法などが取られている。原尺現図の精度不具合の例は、

?@右の図2・lBODY PLANで例えばフレームラインとベースラインの交点を手で求める場合、その交点の拡大図を図2・1・?@に示すが、このように拾われるポイント域が広いため作業者によるバラツキが大きくなる。

このような交点はBLやWLとの交点などにも多くあり多くの部材精度に悪影響を及ぼす。

?A次の図2・1・?AはB部の拡大図である、この様にポイント間隔が広い曲線の場合、バッテンの材質や癖が影響し真のカーブより大きくバラツク。

 

ポイントを多く作ると精度は向上するが当然、工数も増加する、そのため経験的なカーブで妥協する事となる。

?B外板展開などは、上記の条件のなかで更に近似式によって行われるので、その精度は押して知るべしである。

?C内構材の展開においても、BODY PLANからの読み取り・移し書きの繰り返しであるためそれぞれの作業で誤差が生じる。

?D更に、手マーキン・手動切断による誤差が累積され部材精度のバラツキはますます増大していく。

この様に、原尺現図は個人の技能レベルに頼るため、その精度には限界がある。

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