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3.2.2 ヒアリング結果

 

1)苫小牧港

北電興業は、-14m岸壁を管理している。これについてのヒアリングを行った。

 

気象海象

・南風が吹いたら、外海と同じである。

・西風が吹いても、東防波堤からの反射で岸壁はしぶきで歩けなくなることもある。

・台風が日本のはるか南25゜Nにあっても停滞するとうねりが入ってくる。

・低気圧の場合は、寒冷前線が通過し北風に変われば波は相殺され消えるのも早い。しかし、台風の場合うねりはなかなか消えない。

 

船舶入港状況

・6〜8万tの船舶が35隻/年入港する。

・7600t程度の内航船(石炭、石灰石)が、平成8年度は40隻入港した。

 

船舶動揺・荷役等の支障

着岸している場合は荷役等に支障をきたす。

・風・風波では、支障は起こらない。係留索を増し締めすれば十分である。

・波周期が短い場合は問題ないが、7600tクラスの内航船では、6〜7秒の波で動揺し始め、10秒で荷役できなくなる。

・港湾構造に問題がある。

・船体損傷の事例は過去1件しかない。

 

係留系

・うねりが入ってくるとすぐ離すので、切断は少ない。しかし、タグボートが来る迄の間、または荷役上の問題で船体のバランスをとるため各ハッチの中身を浚う間に、係留索が切れることがある。

・船体動揺が大きくなると張力を強くする。これはドラムで行うが、ドラムの数は決まっている。従って、張ったものだけがピンとなって、その他はたるんだ状態になる。張った索が切れることがある。

 

 

 

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