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漁業について

 

漁業

九州沿岸の海域は、豊富な魚類に恵まれた好漁業となっています。このため、一本釣り、はえ縄、底引き網、まき網及び刺し網などの各種漁業がほぼ同年にわたって行われているので、付近航行船舶は、操業漁船の動向に十分注意することが必要です。

島原湾は、内海の水族に富んだ好漁場であり、古くからノリ養殖漁業が盛んで、一本釣り、はえ縄、底引き網、刺し網などの各種漁業が行われています。また、八代海は、外洋性・内湾性の魚類が豊富で、島原湾と同様の漁業が行われているほか、打瀬組・まき網などの漁業も行われています。

対馬北端の東北東方約14Mから東方の見島に至る間、沖ノ島から北方約62Mに至る間及び対馬南端の南〜西方の距岸〜34M間の広範囲の海域で、毎年5月〜11月の間、また、宇久島の西北西方約15M及び福江島の西南西方約26Mを結ぶ線の西北西〜西方海域(同線から約36〜60M)及び五島列島〜長崎半島・天草下島間の海域で、毎年6〜11月の間、シイラ漬け漁業が行われます。

 

定置漁網・養殖施設等

沿岸部には、距岸2M以内の至る所に定置漁網があり、また、距岸2M(所により6.5M)以内に、魚類、ノリ、ワカメ、カキ、真珠及び藻類などの養殖施設があります。このうち、島原湾のノリの養殖施設は、かなり沖合にまで及んでいる所があるので特に注意を要します。また、小さな湾などでは、湾内全部を仕切って養殖場としたり、浅水の湾の大部分にひびを張り巡らしたり、真珠貝の養殖棚を多数設置してわずかの水路しか残していない所があるので、このような海域を航行する際には、その地域の状況を把握しておく必要があります。その他一定の場所に蒔き餌をして魚類を集めておき、一本釣り等(漁法の如何を問いません)によって採捕する飼付漁業及び人工的に設置し管理する魚礁に集まった魚類を採捕するつきいそ漁業もいたる所で行われています。

(備考)定置漁具等の詳細については、次の特殊図を参照して下さい。

海図第6120号16 漁具定置箇所一覧図 第16(福岡・佐賀・長崎)

同 第6420号17 同 第17(熊本・鹿児島)

 

(注意)小型定置漁具(第2種共同漁業)は、その個々の位置が確定していないので図示していません。

 

 

 

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