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塩釜(しおがま)港(海図64A,64B,79、水路参考図Η-126)

(特定港、重要港湾、開港、検疫港、出入国港、特定第3種漁港)

この港は、塩釜区と仙台区とに別れている。

塩釜区は、古くから海運と水産の基地港として繁栄を続けている従来の塩釜港で、魚市場等全国有数の施設を誇る塩釜漁港を有する本邦有数の漁業基地であるとともに、仙塩工業地帯における主要港であり、また日本三景の一つ“松島”の観光基地落として活況を呈している。貞山運河を活用したプレジャーボート・スポット(PBS)の整備が進められており、さらに東宮地区沖合には海洋性レクリエーション需要に対応するマリーナ等整備のため人工品建設の計画もある。

仙台区は、臨海工業の開発拠点として築造された堀込式港湾で、外貿コンテナターミナルを核としたコンテナバースや大型フェリー岸壁等の整備が進み、東北地方の流通拠点港湾としての役割を果たしており、さらに東北地方における中核国際港湾にふさわしい港づくりを進めている。

気象 9月〜翌年4月の寒候期には北西〜北の風が最も多く、その他は南東〜東の風が多い。

潮流 桂島南方の航路付近では上げ潮流は北西方へ、下げ潮流は南東方へ流れ、流速1kn以下であるが、代ケ崎水道に近づくにつれて流速を増す。

代ケ埼水道では上げ潮流は西方へ、下げ潮流は東方へ流れ、ほぼ高・低潮時に転流し、平均最高流速は1.8knに達する。

塩釜区の内港泊地付近では流速微弱で、0.3knを超えない。

仙台区付近では上げ潮流は西北西方へ、下げ潮流は東南東方へ流れ、流速は0.5kn以下であるが、海流の影響を受けて潮流とは異なった流況を示すことが多い。

目標 花淵埼 崎上は松が茂り黒色で遠望顕著。埼端に自塗標柱(高さ25m)がある。

魚市場展望台 塩釜区の魚市場南東角にあり、高さ31m。

タンク群 仙台区の東北石油仙台製油所構内。

仙台サイロ 仙台区の中野埠頭東端付近にあり、薄黄色塗りで顕著。

錨地 塩釜区の外港錨地は、東は船入島及びカラカイ島の礁脈により、南は花淵埼から北東方へ延びる礁脈によって激浪を防ぎ、喫水6m以下の船舶の錨泊に適するが、底質砂で錨かきは良くない。危険物積載船錨地は塩釜区第4区及び仙台区に指定されている。

信号 馬放島にある塩釜信号所で航行管制・錨地指定などの特定信号を行っている。

航泊制限 港内における引火事故を防止するため、船舶は、港内に停泊中の危険物積載タンカー(タンク船を含む)から30m以内の海面に立ち入ってはならない。ただし、特に港長の許可を受けた船舶はこの限りでない。また、貞山石油基地の前面及び上流付近の区域に引火性危険物積載タンカーが停泊している間は、1,000t以上の一般船舶は同区域に立ち入ってはならない。

台風対策 台風による海難を防止するため塩釜港台風対策委員会が設置されており、台風来襲の場合の避難場所の調査及び早期避難の観告等を行っている。

廃油処理施設 貞山掘左岸にある塩釜港湾事務所(?022-362-3391)。

海上交通 塩釜区から松島海岸や松島湾内各島、金華山に至る定期船便がある。

仙台区から名古屋、苫小牧に至るカーフェリー便がある。

補給 水・燃料油・氷の補給は十分にできる。給水船2隻、給油船7隻がある。

修 理 塩釜区に東北ドック鉄工の修理用ドック(収容能力約5,000t)があるほか、500t級以下の修理可能な造船所が数社ある。

その他 第二管区海上保安本部(別掲)・塩釜海上保安部(別掲)・東北運輸局(?022-299-8851)

塩釜税関支署(?022-362-9171)・仙台検疫所(?022-367-8100)・仙台港湾事務所(?022-254-3131)

塩釜海員会館(?022-362-1042・塩釜港湾労働者福祉会館(?022-362-0837)

塩釜市立病院(?022-364-5521)・塩釜市漁協(?022-363-0137)・塩釜市第一漁協(?022-365-0181)

 

 

 

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