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.3 扉は主管庁が必要と決定する制限された期間を除いて船が海上にある時は閉鎖しておく。

.3 電力,水力または主管庁により承認されたその他の動力を使用して戸を開閉するために必要な設備を備えること。

.4 個別の手動操作機構を備えること。戸の両側から手動により戸を開閉することができ,更に隔壁甲板の上方の近づき得る位置から連続回転クランク操作またはこれと同等の安全性があると主管庁が認める他の操作方式により戸を閉鎖することができなければならない。すべての操作場所に回転またはその他の移動の方向を明確に表示する。手動装置を操作して完全に戸を閉鎖するために要する時間は,船舶が直立状態にある場合において90秒を超えてはならない。

.5 戸の両側から動力により開閉し,また,船橋の中央操作台から動力により閉鎖するための操作手段を備えること。

.6 可聴警報器を備えること。この警報器は,その区域にあるその他の警報と区別ができるもので,戸が遠隔操作で動力により閉鎖しているときであっても鳴り,戸が動き始める10秒を超えることなく少なくとも5秒前から鳴り始め,戸が完全に閉鎖されるまで鳴り続けるものとする。遠隔手動操作の場合には,可聴警報器は,戸が動いているときのみ鳴ることでよい。更に旅客区域及び周囲の騒音が高い場所では,主管庁は,戸に加えて可聴警報器に断続的な可視信号装置を取り付けることを要求することができる。

.7 動力によりほぼ一定の速度で閉鎖すること。船舶が直立状態にある場合に戸が動き始めてから完全に閉鎖するまでの閉鎖時間は,いずれの場合にも20秒未満であったり,40秒を超えてはならない。

 

7.2 動力水密滑り戸に必要な電力は非常用配電盤から直接,または,隔壁甲板上に設置された専用配電盤から給電されなければならない。関連する制御装置,表示器,警報回路も非常配電盤から直接,または,隔壁甲板上に設置された専用配電盤から給電されなければならず,また,主電源または非常電源が故障した場合には,第42規則3.1.3に規定する臨時の非常電源から自動的に給電できなければならない。

 

7.3 動力水密滑り戸は,次のいずれかの装置を持たなければならない。

 

.1 各々がすべての戸を同時に閉鎖し得るモーターとポンプから成る2の独立した動力源を有する集中油圧システム。更に,装置全体につき,すべての戸を少なくとも3回,例えば,15度の逆傾斜に対して閉-開-閉と操作するために十分な容量の水力だめを設ける。この操作は,水力だめのポンプ側圧力が切断状態の場合にも実行可能でなければならない。

 

 

 

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