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5. 河川工事の現状

 

5.1 DPWH(DEPARTMENT OF PUBLIC WORKS AND HIGHWAYS:公共事業&道路省)

 

河川改修、河川の維持浚渫等の公共事業はDPWHが管轄している。DPWHの組織は大臣以下4人の次官、4人の次官補、3人の審議官及び予算室、計画室等7室からなる本部組織と工事局、維持管理局、機械局、設計局及び規格研究局からなる実施局、全国27ヶ所のプロジェクト・マネージメントオフィス(PMO)、さらに地方事務所である全国15ヶ所のリージョナル・オフィスで構成されている。業務的には河川関連事業以外にはマニラの上下水道事業、地方水道事業、道路の維持管理を管轄している。要員は本部1,472名、実施局1,189名、PMO2,312名、地方事務所16,677名である。(但し、1993年5月25日現在)

 

5.1.1 河川の維持浚渫

 

現在、ルソン島パンパンガ川デル夕プロジェクトにおいて河口水深のの維持のため16インチのポンプ浚渫船を稼働させている。船は工事請負会社に貸し出し、業者側で運転要員の供給を行っている。DPWHの管理下にある18の主要河川においても維持管理を行っており、同様に直営で工事を施工する他、民間業者とリース契約を締結し維持浚渫工事を実施している。

 

5.1.2 河川の開発計画

 

(1)アグサン下流開発プロジェクト(コタバト・ブツワ市)

浚渫工事

1)バンザ川浚渫 1,212,000 m3

2)水路浚渫 300,000 m3

3)マサオ川浚渫 185,000 m3

 

(2)アグノ及びアリド川緊急改修プロジェクト(1期)(パンガシナン州・リンガエン市)

水路浚渫 8,840,000 m3

 

(3)アグノ川洪水対策プロジェクト(2期)

水路浚渫 652,000 m3

 

(4)ラオアグ川洪水対策プロジェクト

水路掘削 992,000 m3

 

1991年6月15日約500年ぶりに大噴火を起こしたピナツボ山から降り注いだラハール(火山灰泥流)が現在もかなりの量が近傍も河川に堆積しており、これらの復旧も今後の大きな課題となっている。

 

 

 

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