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2. ベトナム社会主義共和国の現況

 

(1)国土

インドシナ半島東辺海岸全線に沿って南北にS字状に細長く、北は中華人民共和国に、西はラオス人民民主共和国及びカンボジア王国に国境を接している。

国土面積は、330,991平方キロ(九州を除く我が国面積に相当)、南北の距離1,650キロ、東西の最も広い部分600キロ、最も狭い部分50キロで、海岸線の長さ3,260キロに達する。海岸線は非常に長いが、大部分は遠浅で港の立地には問題が多いと聞く。

国土の4分の3が雲南から中部ベトナムへと南下しインドシナ半島東岸に達するNui Truong Son山脈による山岳、丘陵及び高原地帯で、残り4分の1が雲南からトンキン湾に注ぐ紅河が形成するトンキンデルタ及びチベットからラオス、タイ、カンボジアを流れ南シナ海に注ぐメコン河が形成するメコンデルタの2大デルタ並びにNui Truong Son山脈から数多く流れる中小河川が形成する扇状地及び小さな平野よりなっている。

首都は、北部のハノイである。

 

(2)人口及び民族

1994年平均値で7,251万人、人口密度219人、人口増加率2.18%、ホーチミン市439万人、ハノイ市219万人、ハイフォン市162万人

民族構成概略は次のとおり、

ベトナム人(キン(京)族) 全人口の約9割近く

タイ(TAY)人      115万人北部に居住

タイ(THAI)人     100万人

中国人(華僑)       100万人ホーチミン市を中心とする南部に集中

ムオン族 87万人北部に居住

クメール(カンボジア)人 75万人カンボジア国境寄りの各省に集中

ヌン族 70万人北部に居住

フモン(メオ)族 41万人北部に居住

ザライ族 18万人中部に居住

エデ族 14万人中部に居住

チャム人 10万人中部海岸地域に居住

その他山地を中心に約60種の少数民族が居住する。

 

(3)宗教

仏教80%、カトリック9%の他、カオダイ教、ホアハオ教などがある。

 

 

 

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