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-7. 直流発電機の均圧線の断面積は、発電機と配電盤の間の負極接続線の断面積の50%未満であってはならない。

2.4.14 交流発電機

-1. 自励複巻式発電機を除き、各交流発電機には、自動電圧調整器を備えつけなければならない。

-2. 交流発電機の整定総合電圧変動特性は、無負荷から全負荷までのすべての負荷において、定格力率のもとで、定格電圧の±2.5%以内でなければならない。ただし、非常発電機の場合には3.5%以内とすることができる。

-3. 交流発電機を並行運転する場合、各機の有効電力の不平衡は、各機の定格出力の総和の20%と100%の間のすべての負荷において、各機の定格出力による比例配分の負荷と各機の出力との差がそれぞれ最大機の定格有効電力の15%を超えることなく安定運転できるものでなければならない。この場合、各機は、75%負荷においてその定格負荷に比例した負荷を与えるように調整するものとする。

-4. 交流発電機を並行運転する場合、ほぼ定格力率において運転したとき、各機の皮相電力の不平衡は、有効電力を平衡させた状態において、各機の定格出力による比例配分の負荷と各機の出力の差がそれぞれ最大機の定格皮相電力の5%を超えることなく運転できるものでなければならない。

(解 説)

交流発電機の並列運転について

並列運転をしている交流発電機の負荷分担の調整は、原動機の速度を調整することにより行われる。すなわち、負荷を増加させようとする発電機の原動機速度を増加するようにガバナースイッチにより調整するか、負荷を軽くしようとする発電機の原動機速度を減ずるように調整する。

これは手動による負荷分担の調整であるが、並列運転にある発電機の負荷が変動したときの各発電機の負荷分担は原動機の速度特性によって定まる。

百分率負荷を横軸、百分率速度を縦軸とした両機の原動機の速度特性が図1のように完全に一致していればいかなる場合でも両機の定格負荷に比例した負荷〔%〕を分担する。

一方、図2において曲線A及びBを並列運転にある各発電機用原動機の速度特性曲線とする。これは両原動機の速度特性曲線が一致していない例である。

両機がそれぞれabの百分率速度でobの負荷を分担しているものとする。そこで、負荷が減少すると原動機の速度は、それぞれ曲線A及びBに沿って上昇する。このとき、両機の速度〔%〕が同一となるcd=efで新しい負荷負担となり、A機の方はof、B機の方はodの負荷を分担する。

図2のように速度特性が異なるときは、負荷が減少した場合、速度が大きくなるB機の方がA機より多く負荷を分担する。逆にob〔%〕より負荷が増大した場合、速度が大きくなるA機の方がB機より多く負荷を分担する。

 

 

 

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